
目次
1.トランス脂肪酸の概要
①トランス脂肪酸とは
トランス脂肪酸は油なので脂質に分類され、その中でさらに脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けることができます。トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸に分類されます。 肉類や乳製品、卵などの動物性の脂質は、飽和脂肪酸が多く含まれていることが多いです。しかし天然の動物性脂質にはトランス脂肪酸が微量に含まれています。含まれているのですが、天然に含まれるトランス脂肪酸(肉類・乳製品・卵類など)には人体への害は今のところ報告されていないので、そこまで気にする必要がありません。 問題なのは、人工的に作られるトランス脂肪酸です。加工食品に使われる油は、匂いを抜く脱臭工程、食べやすいように油を固める硬化工程(水素を混ぜる)などを経て加工されます。このような工業的な過程を経ることで、人工的なトランス脂肪酸が様々な食べ物の中に発生します。天然の脂は臭みがあったり、基本的に液体なのですが、保存しやすいように・流通しやすいように加工する結果、トランス脂肪酸が発生してしまうのです。
②トランス脂肪酸のデメリット
トランス脂肪酸は体に害しかなくメリットがありません。そして以下のようなデメリットが挙げられます。 ・血流の悪化、動脈硬化 トランス脂肪酸を摂取しすぎることで血液状態の悪化につながります。血液中には善玉コレステロールと悪玉コレステロールが存在し、どちらも大切な役割があり、適量を保っていくことが大切です。トランス脂肪酸を摂取することで血液中の悪玉コレステロールが増加することが分かっています。悪玉コレステロールが増えすぎると、血管を傷つけたり血液がドロドロになったりし血行が悪くなります。血行が悪くなると、冷え性やむくみなどにつながりダイエット上も良くないです。また、悪玉コレステロールの増加によって血管が硬縮し動脈硬化のリスクも上昇します。
2.トランス脂肪酸を回避する方法
トランス脂肪酸は悪いことしかないので回避する必要がありますが、どういったことに気をつければ回避できるのでしょうか。① トランス脂肪酸が多い食品
食品名 100g 1食 マーガリン 0.99g 0.1g ショートニング 0.99g 0.1g バター 1.9g 0.2g ショートケーキ 1.5g 1.5g ナチュラルチーズ 0.81g 0.16g ハンバーガー 0.4g 0.6g フライドポテト 0.3g 0.6g シュークリーム 0.2g 0.2g クッキー 0.2g 0.2g トランス脂肪酸は1日で2g以下に抑えるべきと、世界的な基準が定められています。日本国内では定められておらず、その理由として、和食にはトランス脂肪酸が少ないので、日本人は1日2gを超える事はないだろうと推測されているからです。ただ、現代は世界各国の食文化が簡単に手に入り、意識しなければトランス脂肪酸を過剰摂取してしまうことになるので、確実に意識した方がいいです。 これらの食品は一例ですが、こういったものに多くのトランス脂肪酸が含まれているのでなるべく食べることは控えた方がいいです。